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文献詳細

雑誌文献

臨床外科11巻2号

1956年02月発行

文献概要

症例

20%及び10%サリチルアミド(サリアミン)注射による治療経験

著者: 小野泰一郞1 下尾廸生1

所属機関: 1久留米大学医学部外科学教室

ページ範囲:P.119 - P.122

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 神経痛及びロイマチス性疾患に対しては,従来極めて多くの薬物的及び理学的療法が試みられているが,本疾患に対する治療法の多様性は,本疾患の治療の困難な事を示すものと云わねばならない.薬物的療法としては,従来サリチル酔製剤が広く使用されているが,本剤使用に当つてその療法の目的を充分に達するに足る量を使用する場合には,悪心,嘔吐,耳鳴,眩暈,頭痛等の不快な副作用を起す事が多い.本剤の斯る副作用を除去し,その鎮痛,解熱作用を向上せしめんとする試みは,種々報告されているが,近来米英に於いてサリチルアミドの研究報告が行われ,その優秀な治療成績に対して諸家の臨床的興味が払われるに至つた.
 今回我々は吉富製薬より,20%及び10%サリアミン注射液の提供を受け,臨床応用を試みる機会を得たので,その症例の2,3を示して成績の概要を述べ,考察を加えることゝする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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