文献詳細
文献概要
症例
受傷後約20年を経過した膝蓋骨仮関節の1例
著者: 松島哲也1
所属機関: 1久留米大学医学部,整形外科教室
ページ範囲:P.201 - P.204
文献購入ページに移動緒言
Brunsに由れば膝蓋骨々折は,肩胛骨,胸骨の骨折に次いで,其の頻度は少いとされて居るが,Barton,Hector Cameron,Joseph Lister以来,種々,其の観血的療法も開拓され,骨片に離開のある時には早期観血的骨接合術が,最も普遍的,且つ最良な方法とされて居る.私は最近,14歳の時より36歳の現在迄,22年間,右膝蓋骨仮関節の状態にて,日常起居動作は勿論,軍務に服して支那大陸を転戦し,復員後は坑内夫として労働に従事し,何等の支障も無かつた1例を経験したので,本症例に於ける2,3の検査所見を報告する.
Brunsに由れば膝蓋骨々折は,肩胛骨,胸骨の骨折に次いで,其の頻度は少いとされて居るが,Barton,Hector Cameron,Joseph Lister以来,種々,其の観血的療法も開拓され,骨片に離開のある時には早期観血的骨接合術が,最も普遍的,且つ最良な方法とされて居る.私は最近,14歳の時より36歳の現在迄,22年間,右膝蓋骨仮関節の状態にて,日常起居動作は勿論,軍務に服して支那大陸を転戦し,復員後は坑内夫として労働に従事し,何等の支障も無かつた1例を経験したので,本症例に於ける2,3の検査所見を報告する.
掲載誌情報