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綜説
ハイドロコーチゾン経口投與の経験
著者: 吉野良平1 尾辻浩二1 中島勇1 小松原良雄1 稻垣浩1 小竹淳一1 加賀完一1 東田光浩1 松島政夫1
所属機関: 1大阪大学医学部整形外科
ページ範囲:P.405 - P.411
文献購入ページに移動1949年Henchにより関節リウマチに於けるコーチゾン(Kendall's Comp.E)の素晴らしい効果が報告されて以来,より豊富で廉価にこの疾患を抑制すべき他の化合物の追求がなされ,50種以上のステロイド化合物が試みられ,それらの中の1つとして化学構造の極めて類似したハイドロコーチゾン(Kendall's Comp. F)は抗リウマチ剤として有望である事が判つていたが不幸にも此のホルモンはコーチゾンより乏しく高価であつた.
コーチゾン,ACTHによる関節リウマチの治療に於て,その有効性を持続さす事が出来ない事は今日の一般的見解である.それ故関節リウマチの如き慢性疾患に於てその症状改善を維持する為にはかゝるホルモン投与を持続する必要があり,ホルモン維持量は直接に改善の度合を支持するのに必要である.一般に疾患の重篤な場合,これらはホルモンの副作用の強度,頻度は主として薬剤の1日量により決定される.
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