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文献詳細

雑誌文献

臨床外科11巻6号

1956年06月発行

文献概要

症例

Dystrophia mesodermalis congenita Typus Marfan(Arachnodaktylie)について

著者: 蒲原宏1

所属機関: 1新潟県身体障害者更生指導所

ページ範囲:P.437 - P.441

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まえおき
 指趾の異常な変形が外見上の特徴とされることから「蜘蛛状指趾症」と言われている先天性奇形は眼科的主訴が多いので眼科領域からの発表が早川氏(1933)をはじめとし可成の報告が行われている.然し整形外科領域からの報告は比較的少いのである.本症は既にMarfan(1896)によりDolicostenomelie(lange-enge Glied)として報告され,Achard(1902)がArachnodaktylieの名のもとに26例を蒐集報告を行つた.本症が屡々家系的に発生することから広汎な家系調査が行われたのであるが,所謂Abortive Formが発見せられ,蜘蛛状指趾のみが主症状でなくBauerの云うように「指趾に限局せられた疾患と云うよりはむしろ"Konstitutionsanomalien"乃至はWaveの云うSystemanomalienの範囲内に入るべき疾患」であるとされ,最近ではValentin,Schwarzwellerなどにより中胚葉系に由来する組織の系統的変化を伴うことが明かにされWeve(1931)はDystrophia mesodermalis congenita TypusMarfanとよびKorrelationsmisbildungの1系列に入れた.筆者も最近この先天性崎形を約1年間に亘り観察調査する機会を得たので,これを基礎として所見をのべてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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