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文献詳細

雑誌文献

臨床外科11巻9号

1956年09月発行

文献概要

綜説

術後亢奮作用について

著者: 高橋浩1

所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科泌尿器科学教室

ページ範囲:P.595 - P.596

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1 緒言
 精神病素質を有する者の手術後に精神障碍のおこることは既に成書1)にも記載されているところである.即ち手術後の精神障碍は躁揚性亢奮状態を呈したり,また憂鬱状態に陥つたりすることがある.手術後数日にして起ることがあり,またかなりの日数を経過して発病するものがあり必ずしも一定しない.多くは突発的に発症するが時に緩慢に起るものも認められ区々の様である.
 私は乳糜尿患者に治療の目的で尿管カテーテリスムス施行し腎盂洗滌後.数時間にして精神躁揚状態を呈した症例および腎結核のため1側腎摘出後3日目に月経の発来と共に突然同様の精神発作を認めた症例を経験したので之について卑見を述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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