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綜説
下腿骨々折に於ける統計的観察
著者: 幾野政和12
所属機関: 1久留米大学医学部解剖学 2九州採炭中央病院
ページ範囲:P.603 - P.607
文献購入ページに移動 骨折は炭鉱外傷として日常屡々遭遇する所であり,中でも下腿骨骨折は,其の発生頻度も高率であり,且治療の困難なもの或は,予後に重大なる障害を胎するもの等のある事は,衆知の如くである.骨折一般に関しては,岩崎氏(九州労災病院)松崎氏等(之井砂川病院)及び本田氏(九大整形外科)等,多数の報告があるが,下腱骨々折に限定せるものは比較的少ない.私は筑豊地区の一中炭鉱である.九州採炭中央病院に於て,過去満4カ年間(昭和26年1月より昭和29年12迄)に来院治療せる.炭鉱労務者公傷骨折患者679例中,112例の下腿骨々折を集計し,これについて統計的観察を試み,多少の知見を得たので発表し,諸賢の御批判を仰ぎ,且御参考に供したい思う.
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