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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻1号

1957年01月発行

文献概要

綜説

痔核に対するWhitehead氏手術の遠隔成績並びにその後胎症について

著者: 石山俊次1 高橋宏1 櫻井階宏1

所属機関: 1関東逓信病院外科

ページ範囲:P.9 - P.17

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Ⅰ.緒言
 Langenbeck氏法並びにその変法による痔核切除術に対する最大の不信は,その再発にある.これについて,Peters 2%,Lederer 3.3%,Sara—foff 3.5%,渡辺6.3%等の報告あり,長期観察例における再発実数は恐らく更に多いものと思われる.これに対し1882年にWhiteheadが提唱した術式は,痔静脈叢の根治的除去にあり,痔核そのものの再発防止に有意義であるが,手術侵襲が大で,術直後の愁訴,遠隔成績における後貽症の発生が問題になつている.これに関し本邦で渡辺の38例,井波の22例,川口の53例についての報告あり,その他木村,Lewis,Sarafoff,Pete—rs,Teney,Stones等の報告があるが,その効果は必ずしも一致していない.この報告は昭和27年3月より,30年10月迄に,当科で,本手術をうけ,術後6ヵ月以上経過した110例の調査成績,並びにその後貽症に対する治療結果である.切除進路は概ね図示する通りで,その他手技については従来報告されている以外,特に変つた方法は行つていないが,余分な組織は極力障害しない事を原則としている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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