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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻1号

1957年01月発行

文献概要

綜説

対称性胃・十二指腸潰瘍について—附.線状潰瘍

著者: 佐野開三1

所属機関: 1岡山大学医学部津田外科教室

ページ範囲:P.27 - P.31

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緒言
 胃及び十二指腸潰瘍に関する統計的観察は,従来諸家により種々検討され,その成績は枚挙に遑がないが,こゝにわが津田外科教室において,昭和19年より昭和28年に至る10年間に,根治的胃切除の行われた胃及び十二指腸潰瘍457例について,切除標本よりみたいわゆる対称性胃・十二指腸潰瘍60例(全例の13.1%)を集めて統計的観察を試みた.
 こゝにいわゆる対称性胃・十二指腸潰瘍(Kiss—ing ulcer)とは,小彎を中心に対称的に存する潰瘍で,潰瘍相互間に線状の潰瘍又は瘢痕が存在するとしないとに拘らず,第1,2,3,4,5図に示す様な潰瘍をいゝ,第4図に示す様な小彎上に一個の潰瘍存し,それを中心に対称的に胃の前後壁に現われた潰瘍(この例は十二指腸潰瘍をも併用す)次に第5図に示す対称性十二指腸潰瘍等である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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