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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻10号

1957年10月発行

綜説

変形性脊椎症に対するChondroitin硫酸の効果

著者: 齊藤三彥1 加納淸1

所属機関: 1東京鉄道病院整形外科部

ページ範囲:P.807 - P.810

文献概要

 変形性脊椎症は消耗性変化による生理的老化現象であり,その最大の苦痛は疼痛就中,腰痛である.本症に見られる椎体の辺縁隆起叉は骨棘形成は髄核の膨脹による椎間板の前方隆起にともなう,前縦走靱帯の椎体附着部牽引のため1)2),又椎間板変性による水分減少のための扁平化,或は石灰沈着による椎間板弾性の減少2)3),椎体間,脊椎関節,椎間孔,棘突起間靱帯の変性に加わる過度の機械的刺戟による変形4)等々と云われている.従来弾性源と考えられていた髄核自身は実は弾性源でなく,髄核の化学的成分によつて,椎間板の弾性の強さを支配するらしい,その髄核中には,Hyarulon酸,Chondroitin硫酸塩等が粘液性多糖類の形で多量に存在すると云われる5)
 それに関して,最近は,Hyarulonidaseと,椎間板中の糖蛋白体との関係6),或はこのChond—roitinと抗Hyarulonidaseとの関係が,髄核の膨化に関して最近注目されつゝある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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