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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻11号

1957年11月発行

文献概要

特集 乳腺腫瘍

乳腺腫瘍の形態発生と内分泌

著者: 增田強三1

所属機関: 1京都大学医学部外科学教室第二講座

ページ範囲:P.885 - P.899

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緒言
 最近我々の教室を訪れる乳腺腫瘍患者が戦前よりも多くなり,また年齢的にも戦前に比べてやゝ若くなつて来た.更にその性生活環境を詳細に調査してみると,未亡人や別居生活中のもの,或はバスコントロールを行つているもの乃至は人工妊娠中絶のものが多い事に青柳教授が注目されたのが,我々の乳腺腫瘍と性ホルモンの関係を検討する端緒になつたのである.
 乳癌が性腺と関係がある事を指摘したのは新しい事ではなく,1889年にSchinzingerが卵巣と重要な関係がある事を既に指摘しBeatsonは1896年,実際に卵巣剔出を乳癌の治療として試みたのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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