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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻11号

1957年11月発行

文献概要

症例

卵巣嚢腫と誤診された廻腸滑平筋肉腫の1例

著者: 樋口愼之助1 於保義雄1

所属機関: 1岡山医学大学部陣内外科教室

ページ範囲:P.985 - P.987

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緒言
 腸肉腫は稀な疾患であり,且つ特有の症状を欠除する為に,手術前に確実に診断する事は不可能で,術後組織検査により始めて確定されるものである.大藤氏によると小腸に原発した肉腫は本邦では64例中,術前確実に診断されたのは,わずかに3例のみであつたという.またUlman,Abeh—ouseらによる91例中,術前に診断されたのは2例のみであるという.私共は卵巣嚢腫の診断のもとに手術を希望せずして放置されていた患者の未期に試験開腹を行い,組織検査により廻腸に原発した滑平筋肉腫であつた1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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