文献詳細
症例
Xylocaineによる上膊神経叢遮断—クーレンカンプ氏上膊神経叢傳達麻醉
著者: 宇山理雄1 足立政喜1 野口和彥1 中野邁1 飯田瞳1
所属機関: 1京都第二赤十字病院外科
ページ範囲:P.145 - P.148
文献概要
従来の教科書には上膊神経叢伝達麻酔法に2%Procaine 40ccを要すと記載されており,我々が実際に注射して見ても麻酔効果は本法に余程熟練した人でないと充分と云う訳に行かないし且又,麻酔持続時間が短いと云う救い難い欠点を持つている.局所麻酔剤としてProcaineの外にCoca—ine,Dibucaine,Tetracaine等種々合成されているが之等は麻酔持続時間の長い点に於てProcaineに勝つているが毒性の強い点に於て欠点があり,上膊神経叢遮断に応用されるに到つていない.
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