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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻4号

1957年04月発行

文献概要

症例

破傷風治療のウインタミン使用の1症例

著者: 谷口憲弘1

所属機関: 1神戸市立東山市民病院外科

ページ範囲:P.335 - P.336

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Ⅰ.まえがき
 Chlorpromazineは1951年フランスのRhone-Poulenc研究室で合成された自律神経遮断剤であり,抗アドレナリン作用,鎮静作用,代謝降下作用,抗痙攣作用等極めて広範な薬理作用を有している.1951年H. Laboritに依り始めて人工冬眠療法剤として使用されて以来,その臨床的応用範囲が著しく拡大され,各科領域に広く使用されている現況である.Chlorpromazineの中枢神経に及ぼす作用のうち抗痙攣作用,鎮静鎮痛作用を利用し破傷風の治療に応用しようとする試みはフランスに於てJanbon M,Bertrad L,Aoustin J等によつて行われ好成績を報告しているが(1952)吾々も最近破傷風の1例にchlorpromazine(製品名Wintermin)を使用する機会を得たのでその成績を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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