icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻6号

1957年06月発行

症例

手術により摘出した食道異物の2例

著者: 塩田欣栄1 伊達和1 小塚虎治郞1

所属機関: 1岡山大学医学部津田外科教室

ページ範囲:P.511 - P.515

文献概要

 摘出困難な食道異物に対し手術的にこれを除去することは比較的稀なものであり,かつまた困難なこととされていたが,最近の外科手術の進歩,各種抗生物質の使用,輝かしい気管内麻酔の発達にともなつて容易に摘出可能となり,予後もまた良好となつてきた.
 しかし早期に手術を行わねば,長期間の異物停滞による刺戟と頻回の食道鏡操作は食道壁並びに周囲組織に炎症を招き,折角異物は摘出し得ても術後の経過の芳しくない場合が多々見られる.われわれも最近第2,第3食道狭窄部に嵌入せし異物を開胸による食道切開術並びに胃切開術により摘出し得たが術後膿胸を併発し,その管理に苦心せし例を経験したので報告し,あわせて食道異物に対する外科的処置についていささか考察を加えたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら