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症例
急性虫垂炎と誤られたる卵管溜水腫茎捻転の1例
著者: 今村伸二1
所属機関: 1市立長浜病院外科
ページ範囲:P.519 - P.520
文献購入ページに移動緒言
1891年Bland-Suttonが卵管溜腫茎捻転を報告して以来卵管溜水腫茎捻転の症例数は,世界で150余例本邦では約30例にすぎない.而もそれ等の報告に於て,術前本症を確診せるものは殆んどなく術前診断としては,卵巣嚢腫茎捻転,子宮筋腫,子宮外妊娠中絶等が挙げられているが,本症を急性虫垂炎と誤診せる報告は余り見当らない.最近私は本症を急性虫垂炎と診断して開腹の結果虫垂には異常を認めず卵管溜水腫茎捻転であつた例を経験したので報告する.
1891年Bland-Suttonが卵管溜腫茎捻転を報告して以来卵管溜水腫茎捻転の症例数は,世界で150余例本邦では約30例にすぎない.而もそれ等の報告に於て,術前本症を確診せるものは殆んどなく術前診断としては,卵巣嚢腫茎捻転,子宮筋腫,子宮外妊娠中絶等が挙げられているが,本症を急性虫垂炎と誤診せる報告は余り見当らない.最近私は本症を急性虫垂炎と診断して開腹の結果虫垂には異常を認めず卵管溜水腫茎捻転であつた例を経験したので報告する.
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