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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻7号

1957年07月発行

文献概要

綜説

気後腹膜法を併用した経脾門脈造影法の診断的価値

著者: 小幡照治1

所属機関: 1横浜市立大学医学部第一外科

ページ範囲:P.557 - P.566

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緒言
 1952年Dryer1)によつて行われた経脾門脈造影法は始め門脈圧亢進症に対する診断目的から出発した.その後Abeatici,Campi2)等は更に後腹膜新生物,肝疾患に対する診断目的で人の患者に行い,Cooper3)等は門脈圧亢進症,肝萎縮症,膵臓癌等の人に行い,本法を経脾門脈造影法transli—enale Splenoportographyと名付けた.
 一方我国でも数年来この方面の研究が進み,副島4-6)等は早くよりこの方法に注目し,経脾肝造影法translienale Hepatographyと命名し,その方法,副作用,造影所見につき発表している.小渋7)は噴門癌27例並びに正常20例の造影所見から,之が手術適応並びに根治手術可能率を推測するに足りる診断的価値あるものとして報告している.又木本8),今永9)等は門脈圧亢進症の診断と治療に関する報告で,本法が本症の診断上有力な補助診断たり得る事を述べている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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