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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻7号

1957年07月発行

文献概要

綜説

小児基礎麻醉としてのペントバルビタールソヂウム(ミンタール)の筋注に就いて

著者: 米沢利英1 鈴木好雄1 山田公彥1

所属機関: 1東北大学医学部麻酔学教室

ページ範囲:P.567 - P.570

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1.緒言
 小児の麻酔は生理的及び解剖的特徴を考慮せねばならぬが,特に成長過程の各時期に於ける手術及び麻酔に対する精神的感受性が異ること,麻酔剤及び鎮静剤の影響が異ることに留意せねばならない.
 生後1月以内の新生児では,呼吸及び循環機能が未だ安定せぬものが多く,又外界の刺戟に対する反応が少く,鎮静剤,睡眠剤は使用せぬことが多い.1月を越え発育すると共に手術麻酔に反抗的になり1年を起すと恐怖感を伴うに至る.2年を超えると漸次理解力を有するに至り,充分な説得に依り手術に協力的にすることも不可能でないが,尚お多くは手術及び麻酔に対する恐怖心,反抗心を伴い精神的状態に影響が多い,このため生後1月以上のものには薬物で充分な睡眠状態にすることに依り精神的庇護1-3)を行う一方円滑なる導入に移行させる様にせねばならぬ.この目的のために基礎麻酔が必要であるが,ペントサール,アベルチン等の直腸麻酔4-11)が多く行われ又我国に於ては最近ペントサール等の筋注11-19)等も行われている.吾々は筋注用ペントバルビタールソヂウム(ミンタール)を使用し基礎麻酔を行つた実験的並びに臨床的経験に就いて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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