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綜説
津田外科教室に於ける線維増殖性虫垂炎の統計的観察
著者: 坂口勳1 岩佐雄三1
所属機関: 1岡山大学医学部津田外科教室
ページ範囲:P.609 - P.614
文献購入ページに移動Ⅰ.緒言
回盲部に発生する非特異性炎症腫瘍で,虫垂に起因するものは線維増殖性虫垂炎と呼ばれている.この名称は1914年Läwen1)が提唱したもので,彼は回盲部の非特異性炎症性腫瘍を3型に分類し,その第2型を広義の線維増殖性虫垂炎と第3型を狭義のそれとしていることは周知のことである.
我が国に於ても既に1912年(明治44年)後藤2)氏は慢性単純炎症性腸狭塞(回盲部)の症例を,1915年(大正4年)塩田教授3)は盲腸癌と誤疹された本症と思われる虫垂炎の1例を報告しているが,Läwenが上述の提唱をしてから俄然一般に注目されるようになり,1928年(昭和3年)安藤4)氏が始めて線維増殖性虫垂炎の名の下に1例の詳細な報告を行い,同年石山5)氏も自験例の報告を行つた.
回盲部に発生する非特異性炎症腫瘍で,虫垂に起因するものは線維増殖性虫垂炎と呼ばれている.この名称は1914年Läwen1)が提唱したもので,彼は回盲部の非特異性炎症性腫瘍を3型に分類し,その第2型を広義の線維増殖性虫垂炎と第3型を狭義のそれとしていることは周知のことである.
我が国に於ても既に1912年(明治44年)後藤2)氏は慢性単純炎症性腸狭塞(回盲部)の症例を,1915年(大正4年)塩田教授3)は盲腸癌と誤疹された本症と思われる虫垂炎の1例を報告しているが,Läwenが上述の提唱をしてから俄然一般に注目されるようになり,1928年(昭和3年)安藤4)氏が始めて線維増殖性虫垂炎の名の下に1例の詳細な報告を行い,同年石山5)氏も自験例の報告を行つた.
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