icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻8号

1957年08月発行

文献概要

綜説

整形外科領域に於けるアリナミンの使用経験

著者: 荒木崇文1 東成昭1 幸泉光爾1 田島稔弘1

所属機関: 1鹿児島大学医学部整形外科

ページ範囲:P.620 - P.622

文献購入ページに移動
 整形外科領域に於ては所謂リウマチ性疾患及び神経痛並びに神経痛様疼痛を主症状とする諸種の疾患を取り扱う場合が多い.これらの疾患た対しては,勿論原因を究明し,根本治療を行うことは当然であるが,原因不明な疼痛に対しては,対称療法にようざるを得ない.このための薬剤としては各方面より研究され,現在迄多くの治療薬の発表を見ている.Vitamin B1が神経痛様疼痛に効果あることは,周知の通りであり,今度発売されたVitamin B1の新誘導体Thiamin propyl disulfide(アリナミン)も各方向に使用され有効なりとの文献を多数見るものである.我々も各種の整形外科的疾患に応用する機会を得たので報告する.
 アリナミンは経口投与により,腸管から速かに且つ大量に吸收され,アノイリナーゼの影響を受けず,生体内の貯溜時間も長い特性を有していると云われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?