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文献詳細

雑誌文献

臨床外科12巻9号

1957年09月発行

文献概要

症例

遷延性心内膜炎に随伴せる化膿性動脈血栓の1例

著者: 神谷喜作1 水谷忠男1 中村金平1 竹內和夫1 山口恒夫1

所属機関: 1名古屋第一赤十字病院外科

ページ範囲:P.733 - P.736

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 動脈の化膿性の炎症は稀なもので,多くは続発的に附近の化膿性疾患,伝染創,蜂窩織炎,化膿性骨髄炎等に際して,血管の外部より侵されることが多いが,時には細菌が血行中に入り,血管の内部より炎症を起し化膿性血栓を作り,末梢動脈の閉塞,壊疽を来すことがある.最近我々は急性腎炎症状で始り全経過4年半に及ぶ遷延性心内膜炎の患者に左足趾の壊疽を併発し治療中死亡,剖検により左大腿動脈に長さ12 cmに亘る化膿性血栓を作り,更に他諸臓器にも栓塞を伴つた一例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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