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外科と薬剤
ミンタール,オピスタン併用S.C.C.分割投与に依る笑気麻酔調節呼吸
著者: 塩田亮三1 藤田俊夫1
所属機関: 1京都府立医科大学第二外科教室
ページ範囲:P.75 - P.77
文献購入ページに移動 最近胸部外科手術が一般によく行われる様になりそれに応じて気管内麻酔も急速に進歩して来た.然し開胸時の麻酔法としてエーテルを用いて只補助呼吸を行うと言う丈では種々の欠点がある事が判明して来た.即ち患側を上にする側臥位では只さえ換気不充分の肺結核患者などでは,換気不全に依る酸素欠乏,炭酸ガス蓄積は術中,術後の管理に重大な支障を来すものである.叉開胸に依る奇異呼吸,縦隔動揺は,自発呼吸を建前とする従来の麻酔法では防止出来ない事,又横隔膜に接しての手術操作では手術野の動揺が煩わしい等の欠点を挙げ得る.此の様にして胸部外科の麻酔の分野では調節呼吸の必要性が認められる様になつて来た.過換気,呼吸中枢抑制剤の使用或は筋弛緩剤等に依つて先ず患者の自発呼吸を停止させ,次で用手的又は自働呼吸器を行いて完全に呼吸調節を行う事は種々の利点がある.即ち充分な換気が行われ開胸時の奇異呼吸,縦隔動揺も防止され,又横隔膜呼吸を行わないので時に応じて静かな手術野が得られる等である.
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