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外科と薬剤
文献概要
従来アドレナリンの酸化体であるアドレノクローム剤には毛細血管の透過性を抑制する作用のあることが知られている.しかしこの作用の実証は主として動物実験の成績が基盤となり1)2),人体についてもLandis氏法にたよるものが多く3),生理的状態に於ける生体局所組織の血流動態に如何なる影響を与えるかを直接的方法により検討したものはない.我々はアドナ(Adrenochrome—Monosemicarbazone)の誘導体であるAC−17を用い,これが放射性ナトリウム(Na24)の腓腸筋クリアランスに及ぼす変化を研究しこの面からその作用を追求したので報告する.
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