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検査法
膵臟並びに脾臓外科に必要な検査法
著者: 飯島登1
所属機関: 1東京大学木本外科教室
ページ範囲:P.964 - P.967
文献購入ページに移動 膵臓は腹壁,胃腸管を隔てて脊柱の前に付着しているためなかなか触知し難い.たまたまそれらしきものを触れ得ても直ちに膵臓であると断定し得ない.またレ線造影によつて直接これを表現する方法は現在見当らない.従つて形態的に例えば人工気腹法を用いるにしてもレ線を使用するにして間接的な方法によつて診断を下す以外なく,胃腸等との関係を求めて後に推定するに過ぎない.しかしこのような診断も一刻を競う急性膵臓炎などでは実用的ではない.そこで機能検査法が重視されるわけである.さて膵臓と肝臓とは解剖学上の位置から見ても極めて近く存在し且つ十二指腸への開口部を一にしまたInsulinが膵臓の内分泌機能の重要な位置を占めると同様に,肝臓に於ける糖原が種々な意味に於いて肝能の主役を演じ両者は不可分の関係にあることは云うまでもない.従つて膵臓疾患に於いては,他の腹部外科に於ける以上に手術施行に関して肝機能が重大となる.
外科臨床に於いて経験する疾患には急性膵臓壊死,急性化膿性膵臓炎,慢性膵臓炎,膵臓膿瘍,膵臓腫瘍等であり,これらに必要な検査法を臨床的解説を加えて記述する.更にこれらの臨床検査は急性膵臓炎の治療に対して内科療法か外科療法かの決定にも直接の繋がりを有し忽かにし得ないところであろう.
外科臨床に於いて経験する疾患には急性膵臓壊死,急性化膿性膵臓炎,慢性膵臓炎,膵臓膿瘍,膵臓腫瘍等であり,これらに必要な検査法を臨床的解説を加えて記述する.更にこれらの臨床検査は急性膵臓炎の治療に対して内科療法か外科療法かの決定にも直接の繋がりを有し忽かにし得ないところであろう.
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