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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻10号

1958年10月発行

文献概要

薬剤

全身麻酔下手術における低血圧,脈圧減少に対するCarnigenの効果(第2報)

著者: 川田繁1

所属機関: 1自衛隊中央病院麻酔科

ページ範囲:P.975 - P.980

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まえがき
 低血圧や脈圧の減少は患者管理上よい臨床指標となり得るものである.全身麻酔下の手術に於いては,麻酔の影響ばかりでなく,出血,迷走神経反射,酸素欠乏,各種刺戟等の種々の因子によつて術中屡々低血圧,脈圧減少,あるいは不整脈を生ずることがある.麻酔医は直ちに適切な処置を施し回復に務めなければならない.
 私は前回「全身麻酔下手術における低血圧,脈圧減少に対するCarnigenの効果」において,アデノシン含有ヌクレオシド製剤とラセミ・パラオキシフェニールメチルアミノプロパノール塩酸塩よりなるCarnigenが,1.0〜2.0ccの静注後,約1〜2分で徐々に血圧上昇作用を示し始め,約5〜10分後に最高に達し,同時に脈圧増加作用のあることを報告した.その後引続いてCarnigen静注による効果を確め,また少数例ではあるが,術前及び術中,筋注を試みたのでその成績を報告する次第である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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