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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻11号

1958年11月発行

薬剤

Phenothiazine系誘導体Plégicil塩基による強化麻酔の使用経験(第1報)

著者: 武山仁1 松崎喜久夫1 天田賢1

所属機関: 1高崎鉄道病院外科

ページ範囲:P.1067 - P.1069

文献概要

はしがき
 1950年Phenothiazine系誘導体の一つとしてChlorpromazineが合成されて以来,このChlorpromazineを中心とする薬剤は,その広汎且つ特異な薬理作用とReilly,Leriche,Selye等の影響をうけたH. Laborit一派によつて全世界の注目を浴び,吾が国に於ても此等の薬剤,特にChlorpromazineを中心とする各種の研究及び業績の発表がある.外科領域に於ても手術前後の強化麻酔,冬眠冷却麻酔等に応用され好成績を上げているが,その反面副作用に就て慎重を要し,特に血圧降下,肝機能,神経系への影響等,使用が一般化されるに従つて最近特に強調され,副作用の極めて少ない薬剤の出現が期待されている.
 吾々もChlorpromazine(Contomine),Chlorpromazine sulphoide(Opromazine)を強化麻酔に応用し,その臨床経験並びに副作用,合併症等につき既に紙上(外科の領域)発表したが,最近更に副作用,毒性が少なく且つ作用の強力なPhenothiazine系Dimethylaminopropylacetylphenothiazine maleate(Plégicil三共)の提供をうけたので小数例であるが実験的に使用したのでその臨床成績につき簡単に報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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