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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻11号

1958年11月発行

文献概要

症例

膠原病を思わせる腸間膜動脈閉塞症の1例—剖検所見を中心に

著者: 神谷喜作1 中村金平1 山口恒夫1 竹內和夫1

所属機関: 1名古屋第一赤十字病院,外科

ページ範囲:P.1087 - P.1089

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 身体の各部位の血管が種々の原因により閉塞することは屡々遭遇する現象である.これらの血管閉塞の原因を各症例につき一々明らかにすることは容易ではないし,又従来余り関心の払われなかつた領域である.我々は既に頸動脈の著明な狭窄1),上腕動脈の突然の閉塞2)の2症例を報告し,その血管壁の変化を膠原病の概念にあてはめて考察を試みたが,いずれも完全なる剖検をえなかつた.偶々今回経験した1例は腸間膜動脈閉塞による腸管壊死を手術により一旦軽快退院せしめたが,暫時の後再入院死亡したが剖検の検会を得た興味ある症例である.全身各臓器の血管の変化を追求することが出来たのでこゝに報告し,各位の御教示を願う次第である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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