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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻12号

1958年12月発行

薬剤

外科領域に於ける最近の止血剤,特にマネトールについて

著者: 林久恵1 千葉智世1 大沢幹夫1 田中孝1

所属機関: 1東京女子医科大学榊原外科

ページ範囲:P.1149 - P.1152

文献概要

はじめに
 大量出血及びそれに伴う大量輸血が生体に及ぼす影響に関しては種々の問題が挙げられて居る.先般,輸血学会に於て我々は出血性素因を起する因子について種々の検討を加えて発表した.その結果,出血時間の延長と術後出血量との間に平行関係が認められたが,輸血量と血液検査成績との間には関係が少く,むしろ患者の状態によつて出血性傾向を生じ得る状態,即ち血液の変化よりも血管壁の変化の影響が大であると考えた.そこで我々は,此等の治療の目的を達成する事により逆に出血性素因の本態が何処にあるか,その一断層をとらえ得るのではないかと考えて,先づ止血剤の効果について検討を加えて見たのである.
 この目的で,最近市販されて居る止血剤のうちマネトール及びタコスチプタン,アドナ,アドレゾン,ヘスナ,ナフチオニンを使用し,その結果二,三の問題について昭和32年11日臨床外科医会に於て発表したのであるが,こゝに特にマネトールについて我々が検索した若干の興味ある所見を報告して見たいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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