文献詳細
特集 腫瘍
文献概要
Ewing氏肉腫の本態に関して,最初Ewingがdiffuse endothelioma of Bone(1921)あるいはendothelial myeloma of Bone(1924)として発表して以来,Connor(1926),Kolodony(1924),Oberling(1928),緒方,赤崎,三木等によつて研究せられ,今日では病理学的には骨髄性細網肉腫とされている.臨床的には骨髄炎に似た症状を呈し,レ線感受性の強いものである.Ewing氏肉腫の報告例は外国では尠くないが,本邦では比較的稀で,未だ20余例を数えるに過ぎない.最近我我は軟部組織より発生し,2次的に胸骨々膜に癒着し,手術的に完全に摘出し得たと思われたが,約1年5ヵ月後に肺転移を来したEwing氏肉腫の1例を経験したので報告する.
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