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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻2号

1958年02月発行

特集 腫瘍

結腸癌と誤診された蛔虫性グラヌロームの1例

著者: 名和嘉久1 日江井宏1 浅井昭1 阿部稔雄1

所属機関: 1西濃病院外科

ページ範囲:P.152 - P.154

文献概要

 蛔虫症による外科的疾患としては,本邦に於ても既に明治30年代に発表され,胃内迷入,胆道迷入,又は胆嚢内迷入等の所謂上腹部蛔虫症と言われるものがあり,最近の外科学会に於ても宿題報告となつたが,更に又蛔虫の虫垂迷入,蛔虫塊による腸閉塞症,蛔虫穿孔による腹膜炎等がある.この中でも蛔虫穿孔性腹膜炎は比較的少いもので,外科雑誌等にも1例報告として取り扱われて居り,当院の様に比較的農村患者が集合,手術症例の多い場合に於ても約9カ年間に蛔虫穿孔性腹膜炎は僅かに2例を認めたのみである.
 最近私は上行結腸の腸管外発育をなせる結腸癌の診断のもとに開腹するに,蛔虫穿孔による肉芽腫にして,腸間膜に特異な所見を有する1例に遭遇したので報告する,

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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