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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻6号

1958年06月発行

症例

胎生性腎混合腫瘍の1例

著者: 長野政雄1 石田茂年1 小泉俊郞1 大塚敏文1

所属機関: 1日本医科大学松倉外科教室

ページ範囲:P.566 - P.571

文献概要

緒 言
 胎生性腎混合腫瘍(Wilm's Tumor)は小児で腹部腫瘤の認められる際には先ず考えねばならない疾患の1つである.1872年Eberth1)が初めてその1例をMyoma Sarcomatodes renumと命名報告したのに創まり1894年Birch Hirschfeld2),1899年Wilm's3)等により詳細な発表が行われ欧米は勿論我が国に於ても其の報告数が年々増加している.我が国に於ても明治32年中山16)が4年5ヵ月女児の両腎に発生した腫瘍を腎臓胎生腫として発表して以来現在迄に既に177例に達している.近来外科学の進歩発達につれてその治療成績も向上を示しているが,尚予後の不良な疾患である事は事実であり今後の研究が望まれている.松倉外科教室に於ても先に谷口17)が5年10ヵ月男児の本症例の1例を報告しているが,最近我々も1年6ヵ月の男児の右腎に発生した1例を経験したので,茲に報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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