文献詳細
綜説
文献概要
(1)まえがき
1921年Pagesにより始めて一般的に使用された硬膜外麻酔はその後Doglitti,Odom等にょってとりあげられてはきたが,ドイツを主として欧州に於ける使用を除けば,英米に於いてはごく最近に至るまでは注目を引かなかつた.
我国に於いても同様であり,終戦後星川1),後藤2)等による主として胸部手術時に於ける硬膜外麻酔も,米国の麻酔特に全身麻酔法の侵入にともなつて,全く影をひそめるにいたつた.しかし1954年Bromage3)の単刊本"Epidural Analge—sia"に前後して,この4,5年間主として英米を中心として再び臨床的に硬膜外麻酔の再認識が行われてきた.Bonica4)は1957年3,637例の硬膜外麻酔についてのべている。これはXylocaine,Cyclaine, Chloroprocaine等の速効性の薬剤の発見とともに,一つは麻酔医が常に新しい,より安全な麻酔法への迫求をおこたつていないあらわれでもある.
1921年Pagesにより始めて一般的に使用された硬膜外麻酔はその後Doglitti,Odom等にょってとりあげられてはきたが,ドイツを主として欧州に於ける使用を除けば,英米に於いてはごく最近に至るまでは注目を引かなかつた.
我国に於いても同様であり,終戦後星川1),後藤2)等による主として胸部手術時に於ける硬膜外麻酔も,米国の麻酔特に全身麻酔法の侵入にともなつて,全く影をひそめるにいたつた.しかし1954年Bromage3)の単刊本"Epidural Analge—sia"に前後して,この4,5年間主として英米を中心として再び臨床的に硬膜外麻酔の再認識が行われてきた.Bonica4)は1957年3,637例の硬膜外麻酔についてのべている。これはXylocaine,Cyclaine, Chloroprocaine等の速効性の薬剤の発見とともに,一つは麻酔医が常に新しい,より安全な麻酔法への迫求をおこたつていないあらわれでもある.
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