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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻7号

1958年07月発行

薬剤

Sodium 5-allyl-5-(1-methylbutyl)-2-thiobarbiturate(イソゾール)の直腸麻酔に就て

著者: 稲田潔1 小西等1

所属機関: 1岡山大学医学部津田外科

ページ範囲:P.733 - P.735

文献概要

緒 言
 近代麻酔学の進歩は外科学の急速な発展の因となつたことはいうまでもない.しかもこの近代麻酔学の最近の進歩はバルビタール剤の発展に負うところ大であり,バルビタール剤を使用しない麻酔はいわゆるmodern anesthesiaとはいわれない.なかでもultrashort-acting barbiturateによる麻酔の導入,維持等により麻酔は容易となり,その安全性は高くなつた.また患者にとつてもただ1回の静脈注射で苦痛なく手術を終了し得ることは大きな希望でもありまた幸といえる.しかし小児では注射という機械的刺戟そのものの与える精神的影響が少くなく,またバルビタール剤の静脈注射は種々の副作用,危険を招来するおそれがあるため成人ほど気軽に使用し得ない.従つて小児では前麻酔あるいは基礎麻酔として直腸内注入あるいは筋肉注射とうが選ばれるが前者の方がより容易でありまた危険も少ない.しかうしてかゝるultrashort-acting barbiturateとしては本邦ではチオペンタールソデイウムが広く用いられているが,最近は種々の改良が加えられた新しい各種の製剤が作られている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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