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統計
津田外科教室における中毒性甲状腺腫の術後成績に就いて
著者: 河合経三1 山口益一1 森本浩平1
所属機関: 1岡山大学医学部津田外科
ページ範囲:P.798 - P.804
文献購入ページに移動中毒性甲状腺腫は,本邦では欧米に比較すると少いといわれるが,日常,比較的しばし遭遇する重要な外科的疾患の1つである.本症の外科的治療法は,Plummerによる古典的な,しかし現在なお有効に利用されているルゴール術前投与による前処置の導入によつて一段と進歩し,内科的療法は軽症のものに限られ,専ら外科的疾患とされてきた.しかしその後,種々の強力な抗甲状腺剤の出現により,また,最近の放射性ヨードの利用によつて内科的療法が再び擡頭し始めたが,いまだこれらによる遠隔成績も明らかでなく,目下の我が国の現況では,手術的療法を優先すべきと思われる.本症の外科的療法は,日常何れの病院でも行われているにかゝわらず,その手術成績に関する詳細な報告は少ない.今回,我々は,津田外科教室において扱つた202例の中毒性甲状腺腫について,種々な観点より統計的観察を行つたので報告する.
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