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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻9号

1958年09月発行

膵臓炎の内科的治療とその限界

著者: 小田正幸1

所属機関: 1東大田坂内科

ページ範囲:P.835 - P.841

文献概要

1.はじめに
 先ず最初にことわつておきたいことは,膵臓炎に関しては従来外科医の方が内科医よりもその病像をくわしく知る機会に恵まれていたことである.膵臓壊死の如き重症剖検例を除き病的所見を確めることは前者において初めて可能なことであつた.膵臓炎として軽症型の膵臓浮腫の存在は古くKörte1),Archibald2),Zoepfel3)等外科医によつて気付かれている.
 また膵臓浮腫が病勢の進行と共に膵臓壊死にまで移行する事実はQuick4)により最初に報告されている.彼は最初の開腹手術で膵臓浮腫のみを認めた例で,2日後の開腹手術時壊死性病変に移行していたことを確認している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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