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文献詳細

雑誌文献

臨床外科13巻9号

1958年09月発行

検査法

肝臓並びに胆道外科に必要なる検査法(其の2)

著者: 飯島登1

所属機関: 1東京大学木本外科教室

ページ範囲:P.871 - P.873

文献概要

レ線検査法
 濃厚な胆汁の充満した胆嚢,殊に所謂(Limybile)が存在する場合,またその壁の著しく肥厚した胆嚢で石灰化を示すものに於いてはレ線単純撮影のみで胆嚢の影像を読みとることが極めて稀にはある.また胆道外科で重要な胆石症に於いてはレ線的に結石を直接証明するにはその化学的組成と周囲のメヂウムとの二つの条件が造影に密接な関聠を有することは勿論である.即ち水のレ線吸收率を1.0とすれば炭酸石灰15.15,ビリルビン石灰1.015,ヒヨレステリン0.504であるから石灰層の含有量大なる程レ線吸收率が高く従って単純撮影によって証明し易い之に反してヒョレステリン,ビリルビン成分の多い程レ線証明が困難となるわけである.そして幸運にも単純撮影によつて造影された場合その結石はしばしば多数の層から成立つた美しい輪状構造を見ることが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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