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文献詳細

雑誌文献

臨床外科14巻1号

1959年01月発行

綜説

急性肺水腫と神経性・体液性因子との関連性に就いて

著者: 脇坂順一1 矢野博道1 中島敏男1 足立正幸1 菅幸哉1 水之江槐郞1 堀川喜登1

所属機関: 1久留米大学医学部脇坂外科教室

ページ範囲:P.31 - P.40

文献概要

Ⅰ.緒言
 急性肺水腫の発生機転に関しては,種々の学説があり,未だ確たる定説をみないが,要するに肺毛細管壁よりの濾出の亢進と,濾出液の再吸收の障害とが最終的に重大な役割を演じている事は明白である.而して,濾出を左右する局所因子としては,肺毛細管域に於ける血行・淋巴行動態,ガス動態(Anoxia,Hypercapnea),血液酸塩基(pH)の不均衡,膠質滲透圧,血漿電解質(滲透圧)及び神経・内分泌性不均衡等を挙げる事ができる.
 我々はこゝ数年来,術後急性肺水腫の発生病理及び病態生理の究明に意を注いで来たのであるが,未だ不明の点が少なくない.今回は急性肺水腫の発生と神経性・体液性因子との関連性に就いての実験成績を中心に報告し,諸賢の御参考に供したいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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