文献詳細
文献概要
綜説
門脈外科におけるアミノ酸代謝の研究
著者: 三浦健1
所属機関: 1東京大学医学部木本外科教室
ページ範囲:P.1039 - P.1068
文献購入ページに移動緒言
門脈外科における最も大きな研究課題の一つは門脈下大静脈吻合術後におけるEck氏瘻症状群発生の病態生理の追求と,その発生防止対策の樹立であつた.
東大木本外科教室においては門脈下大静脈吻合術後の肝血流量の減少による肝機能低下にその原因があると考え,昭和24年以来,大網肝内挿入法,門脈動脈化手術,肝内動脈植込法等一連の術式を試みた結果,現在では脾臓剔出後なお門脈圧亢進を示す場合には進んで門脈下大静脈吻合術を行い,同時に肝内動脈植込法を併せ施行して肝機能不全を防止するのを標準術式とし,現在迄極めてすぐれた臨床成績を得ていることはすでにしばしば発表のあつた通りである1)2)3)4)5)6).
門脈外科における最も大きな研究課題の一つは門脈下大静脈吻合術後におけるEck氏瘻症状群発生の病態生理の追求と,その発生防止対策の樹立であつた.
東大木本外科教室においては門脈下大静脈吻合術後の肝血流量の減少による肝機能低下にその原因があると考え,昭和24年以来,大網肝内挿入法,門脈動脈化手術,肝内動脈植込法等一連の術式を試みた結果,現在では脾臓剔出後なお門脈圧亢進を示す場合には進んで門脈下大静脈吻合術を行い,同時に肝内動脈植込法を併せ施行して肝機能不全を防止するのを標準術式とし,現在迄極めてすぐれた臨床成績を得ていることはすでにしばしば発表のあつた通りである1)2)3)4)5)6).
掲載誌情報