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薬剤
手術前後に於けるDextran Gの使用経験
著者: 福田耕作1 天方義邦1 尾尻正博1 小沢逞夫1
所属機関: 1大阪大学医学部附属病院第2外科
ページ範囲:P.1209 - P.1211
文献購入ページに移動従来よく用いられている輸液の中で,全血液は最も推奨さるべきは勿論であるが急場の用に間に合わない場合もあり,適確な血液型判定の後にでも種々副作用のあることが比較的多いとされている.最近のごとく銀行血液の利用普及化に伴い,その利用度は昔日の比ではないが,逆にその精製並びに保存期間中に起因する鮮度,細菌,溶血現象,血小板数あるいは減少傾向等々今後増々改良さるべき点が多い.乾燥血漿は血液蛋白質および粘度の点では他の代用血漿に比してはるかに優れてはいるが,血色素および血小板等の欠如から言えば他の代用血漿の範疇を出ないばかりでなく,大量使用にさいしては高価につく欠点がある.リンゲル氏液,5%ブドウ糖液は保存,入手の容易なことと安価であることより救急輸液にさいしては血液型判定のごとき操作も不要にて適時用いられるが,その構成成分よりして飽迄補液の範囲を出ず,他の代用血漿のごとく長時間血圧の保持を期待することは難しい.
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