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文献詳細

雑誌文献

臨床外科14巻2号

1959年02月発行

文献概要

薬剤

各種別にみた術後症状に対するセジラニッド(Lanatoside C)の治療効果

著者: 滝原哲一1 三木猪太郞1 麻野博智1 太田乙治1

所属機関: 1徳島大学医学部第二外科

ページ範囲:P.133 - P.138

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まえがき
 近時,麻酔及び化学療法の発展,進歩等に依り,外科手術の適応範囲は漸次拡大し,特に老人手術例数の増加の傾向に伴い,術前,術中,術後の患者管理の中,循環器系に対する管理が重要な課題になつて来つつある.殊に術中,術後の患者は手術侵襲による血液量の変動,麻酔剤の影響,換気の障害,肝腎機能の抑制等がおこり,心搏出量の減少,脈搏数の変化,静脈血還流障害等により循環不全の症状が表われて来る.斯る場合,適当な強心剤を適量,適時に使用し,急性心不全特に心筋抑制による心不全の発生を防止する事は一般に実施されている所である.
 然るに外科医にとつては,突発的な急性心不全症状等に遭遇する事が多く,其の速かな処理が必要であつて,斯る際には速効性のある而も静注しうる薬剤を必要とするが,我々は此等症状にセジラニッド(ラナトサイドC)を使用し,其の効果を認めた.次に其の使用経験について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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