icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科14巻2号

1959年02月発行

文献概要

症例

腸狹窄に腸石嵌頓を伴つたイレウスの1例

著者: 腰塚浩1 泉雄勝1 石塚稔1

所属機関: 1三井厚生病院外科

ページ範囲:P.170 - P.172

文献購入ページに移動
 腸管内において屡々異物を核として,これに塩類の沈着が生じて形成される,いわゆる腸石は,文献上稀なものであるが,これによつて腸閉塞を惹起した症例は,一層少いものとされている.本邦においても,伊藤氏の調査(昭和28年)による腸管内結石報告例によれば,広義の腸石例中大部分は糞石で,狭義の腸石は数例に過ぎないという.又岡田氏によれば(昭和29年)腸内異物によるイレウス症例402例中腸石によるもの5例である.
 著者等は炎症性瘢痕による腸狭窄の口側に植物線維を核として腸石が形成され,これの嵌頓によつて急性腸閉塞を惹起した1例を経験したのでこゝに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?