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文献詳細

雑誌文献

臨床外科14巻3号

1959年03月発行

文献概要

特集 腹部外科 薬剤

所謂五十肩に対するコンドロイチン硫酸関節内注入療法の臨床経験

著者: 佐藤和男1 緒方宏1 十市欣一1 矢野英雄1 高口洋郞1

所属機関: 1東京鉄道病院整形外科

ページ範囲:P.324 - P.330

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緒論
 老人の肩関節の疼痛及び運動制限を訴える患者を我々は日常相当多く診療しているが,所謂五十肩と称すべきものが大多数である.本症の定義については種々の考察がなされ,三木によれば五十肩とは明らかな原因を証明しにくい初老期肩関節の有痛性運動制限症と言いその原因も種々なものを含んでいるが,肩関節周囲炎の時に見る肩関節疼痛性制動症が最も五十肩の所見に一致すると,手術,病理組織学的検索の経験より述べている.
 又,水町はこれを分類し,1)腱性,靱帯性,2)関節性,3)神経性,4)内臓性,に分け,所謂五十肩なるものはその中腱,靱帯及び関節性のものが多く,一部に神経性のものがあると考えられるとし又肩胛部粘液嚢炎(Periarthritis scapulo-humeralis)と言うものが五十肩に一致するものとの見解をもつものがあるが,これは肩関節の周囲の粘液嚢に主たる変化を有するものであり,五十肩と別個に考えるべきであると述べている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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