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綜説
術後Hepatargiaに関する研究
著者: 八田秋1 石川学1 鈴木和彥1 田北宗明1
所属機関: 1九大温泉治療学研究所外科
ページ範囲:P.465 - P.473
文献購入ページに移動術後のHepatargiaは外科医にとつて最も不愉快な合併症の一つである.即ちひとたび発症すれば,従来は之に対する抜本的療法はなく,手を拱くほかはなかつた.
現今といえどもなおHepatargiaの発生機作に関しては不明の点が多いが,PawlowのEck瘻による肉中毒説(1893),Mangioの肉中毒の本態に関するアンモニヤ中毒説1)(1934),Weil Mal-herbeのグルタミン酸によるアンモニヤ中毒の防止法の提唱(1950),更にWalscheの肝性昏睡に対するグルタミン酸の効果2)(1953)等の一連の研究により肝性脳障害と蛋白代謝異常の関係が示唆され,更にアミノ酸のDeaminationによつて生じたアンモニヤがHepatargia発症に重大な役割を演ずるであろうことが注目されるに至つた.
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