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文献詳細

雑誌文献

臨床外科14巻5号

1959年05月発行

文献概要

外国文献

睡眠剤バルビツレート急性中毒の治療/末梢血流障碍に対する交感神経切除術の効果

著者: K.N.

所属機関:

ページ範囲:P.531 - P.531

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 Copenhagenのpoisoning ce-nterには年間900例の中毒患者の入院があるが,その75%はバルビツレート急性中毒であつて,この問題は最近無視できないことがわかる.わが日本でも多数の本症発生があり,臨床家にとり厄介な問題である.しかしバルビツレート中毒は下にのべるような姑息的治療でよく救命することができるのであつて,1)呼吸気道の確保,呼吸量を350cc以上に保つこと,頭側を5°低くして分泌物の流出をたすけること.2)体内に残存するバルビツレートを急速に排除するため,胃洗滌を行い,5%糖液の静注1日3000cc程度を投与を行う.3)必要に応じ気管内挿管を行つて補助呼吸を行い,低血圧に対してはNeo-synephrineを用いる.4)感染の予防,口腔や目の衞生に注意する.排尿障害があれば導尿を行う.
 さてComaにおちいつている患者に中枢刺戟剤analepticaを用いるべきかどうかという点で相反する意見がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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