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文献詳細

雑誌文献

臨床外科14巻5号

1959年05月発行

文献概要

薬剤

キシロカイン脊麻の臨床的研究

著者: 前田昭二1 滝田博1

所属機関: 1永寿病院外科

ページ範囲:P.533 - P.539

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緒言
 近時,外科学の急速な発展に伴い,麻酔法の進歩も著しいものがあるが,全麻の進歩に伴い脊麻も改めて再認識されつつある.我が国の現状に於ては,手技の比較的簡単な脊麻1回注入法は下腹部及び下肢の手術には欠くことの出来ない便利な麻酔法であり,尚広く使用されて居る.
 Cocaineの発見(1860)とQuinckeによる腰椎穿刺法の創案(1891)の後に,Bier〔1899〕が両者を組合せて自己の軟膜腔内にCocaineを注入したのが脊麻の初めであるが,以来脊麻に就いてはその手技及び使用薬剤に関する数多くの研究が成され,多くの脊麻用液が紹介された.我が国に於てはPercamin-S(斉藤,朴,1941)の創製により,脊髄調節麻酔法が確立され所謂Lumbalshockの危険も激減するに至り,本薬液使用による脊麻が一般化して現在に至つた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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