文献詳細
症例
文献概要
緒言
乳幼児における腸重積症の治療は観血的および非観血的方法に大別され,それぞれの利害得失については従来,種々論議せられているところであるが,われわれは最近,単純な回盲部腸重積症の診断の下にレ線透視下バリウム注腸法を施行し,これのみによつて完全に整復されたものと誤り,ために手術時期を徒らに遅延せしめて不利な結果を招くに至つた五筒性腸重積の1例を経験し,本症の非観血的療法の成否を判定するにあたつては特に慎重を期さねばならぬことを反省,痛感せしめられたので,ここに症例を報告し,失敗の原因等について若干の考察を試み,今後の参考に供したいと思う.
乳幼児における腸重積症の治療は観血的および非観血的方法に大別され,それぞれの利害得失については従来,種々論議せられているところであるが,われわれは最近,単純な回盲部腸重積症の診断の下にレ線透視下バリウム注腸法を施行し,これのみによつて完全に整復されたものと誤り,ために手術時期を徒らに遅延せしめて不利な結果を招くに至つた五筒性腸重積の1例を経験し,本症の非観血的療法の成否を判定するにあたつては特に慎重を期さねばならぬことを反省,痛感せしめられたので,ここに症例を報告し,失敗の原因等について若干の考察を試み,今後の参考に供したいと思う.
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