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文献詳細

雑誌文献

臨床外科14巻7号

1959年07月発行

文献概要

検査法

心臓大血管造影法

著者: 飯島登1 上野明1

所属機関: 1東京大学木本外科教室

ページ範囲:P.733 - P.737

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 血管撮影法の中,末梢動静脈撮影の方法,手技については既に述べたが,今回は心臓,ならびに大血管の造影法を詳述したい.今日,心血管撮影法は手技,および造影の進歩,ことに副作用の少い造影剤が使用されて以来,重篤な合併症も減少し漸く広く一般臨床医にも応用される時期に来たものと思われる.それでもなお,血管撮影は外科医にとつて慎重を要すべき検査法の1つである.単に造影剤による影響のみならず,麻酔剤のみによつても急性危険症の発することもあり,殊に後述する経腰的腹部大動脈ではその性質上,後出血,臓器損傷を起す場合のあることは常に念頭においておかねばならない.しかし,血管撮影はこれが旨く行つた場合はその判定は極めて容易であり,診断学上決定的な結論をうることが少くない.本稿においては従つてその必要材料,方法,その他注意を要する点を述べる.
 心臓,大血管の撮影の方法は末梢静脈内に直接造影剤を投入するか,あるいはカテーテルを用いて目的の部位迄これを挿入するか,また動脈,ことに腹部大動脈の場合は太い穿刺針により,いわゆるBlindで穿刺するか等の3方法で大体その目的を達しうる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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