文献詳細
薬剤
文献概要
1940年頃よりBird,Cheney等によつて生キャベツの圧搾汁の中に抗潰瘍性因子のあることが提唱せられて以後,1955年頃までにE.StrehlerはMethyl-Methionin-Sulfonium Salz(以下M.M.S塩と略)がビタミンUの重要な因子であるとし,このものは胃粘膜の再生を促進し十二指腸潰瘍にも治療的効果があるとのべ1),Cheneyもその後の臨床実験で病因的考察を加え,抗潰瘍性因子(Vit,U)の不足を補うことによつて好転した症例を発表した2).
E.Strehler,T.Bersin等3)は抗潰瘍性因子のうち特にM.M.S Clが有効安定な物質とし,M.M.S+の薬理作用は,体質的な素因もあろうが,代謝の障害によりメチル基を含む物質が不足し.その補充によりM.M.S+を有する之等物質が,特に細胞の核酸代謝に関与し,蛋白合成に役立つてその再生を促進し,一方肝機能の好転も相まつて,創傷治癒に効果があるものと考えた.
E.Strehler,T.Bersin等3)は抗潰瘍性因子のうち特にM.M.S Clが有効安定な物質とし,M.M.S+の薬理作用は,体質的な素因もあろうが,代謝の障害によりメチル基を含む物質が不足し.その補充によりM.M.S+を有する之等物質が,特に細胞の核酸代謝に関与し,蛋白合成に役立つてその再生を促進し,一方肝機能の好転も相まつて,創傷治癒に効果があるものと考えた.
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