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文献詳細

雑誌文献

臨床外科15巻12号

1960年12月発行

文献概要

薬剤

外科領域におけるグルタミン酸アルギニンの使用経験

著者: 吉葉昌彥1 大石孟男1 小島昭三1 大塚敏文1 藤木弘毅1 石郷岡政彥1

所属機関: 1日本医科大学松倉外科教室

ページ範囲:P.1031 - P.1034

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はじめに
 Davidson等1)によつて血中アンモニア濃度の増量が肝性昏睡発現の重要な因子として認められるようになり,更にWalsche2)によつて本症の治療上アンモニア代謝機構に直接働くと考えられるl-グルタミン酸の優れた効果が発表せられ,次いでGreenstein3)は実験的にl-アルギニンがアンモニアの毒性を抑止することを報告し,更にNajarian等4)はl-アルギニンを臨床的に肝疾患患者に応用し高アンモニア血症の治療にかなりの効果があることを述べている.
 即ちグルタミン酸はアンモニアと結合してグルタミンとなるのに対してアルギニンはいわゆるオルニチン・サイクルによる尿素合成に関与してアンモニアを処理するわけであり,その作用機序は全く異つている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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