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文献詳細

雑誌文献

臨床外科15巻3号

1960年03月発行

綜説

血液型抗体の最近における知見—特に臨床的役割に就て

著者: 国行昌頼1

所属機関: 1東京医科歯科大学法医学教室

ページ範囲:P.227 - P.232

文献概要

まえがき
 今世紀の初頭,K.Landsteinerによつて始めてその幕を開かれた血液型の研究史は,1940年のRh-Hr式血液型の発見を契機として新らしい段階に入り,いくたの新知見を加えるに至つた.このいみで1940年という年は,血液型研究史の上で,ABO式血液型の発見に劣らない重要な意義ある年ということができる.
 即ち,Rh-Hr式血液型の発見は,そのいと口において血液型の生体内におよぼす臨床的影響としてABO式血液型同型間輸血の副作用や胎児赤芽球症発生への役割を明らかにしたが,このことはさらにその後の研究によつて,血液型抗原の種類によつて,生体内における抗体産生能にいちじるしい違いがあることを明らかにし,さらに血液型抗体に対する従来の概念をも一新した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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