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文献詳細

雑誌文献

臨床外科15巻4号

1960年04月発行

文献概要

症例

副腎Myelolipomaの摘出治験例

著者: 木下和夫1

所属機関: 1九州大学第一外科学教室

ページ範囲:P.369 - P.372

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 副腎皮質下に脂肪および骨髄様組織を最初に認め組織学的に記載したのはGierke1)であり,彼は自験の1例と,Arnoldの教室より与えられた1例を報告している.このような副腎皮質下の脂肪および骨髄様組織にOberling2)はMyelolipomaという名称を与えた.その後1932年Collins3)は文献上15例を集め,それに自験の1例を加えて報告している.その後Gormsen4)2例,Giffen5)7例,Mc Donnell6)4例,Hickel7),Sternberg8),Priesel9),Kovács10),Oberling1),van Dam11),Soós12),Paul13),Schmidt14),Richardson15),Barten16),De Navas-quez17)の各1例およびKruse18)の猿に見出された1例の報告があり,人間では私の調査した所では現在まで42例の報告を見出すことが出来た.これら全症例は副腎腫瘍としての臨床症状を呈することなく,剖検により偶然に見出されたものである.われわれは最近圧迫症状のみを呈し,腎腫瘍の疑で手術を行つた処,副腎の巨大なMyelo—lipomaであつた症例を経験したのでここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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